梅雨から差し出されたスプーンに乗ったそれ。
少しの躊躇いも啼く、口に含んで租借する。
ニコニコしながら、梅雨は尋ねる。
「私の好きなゼリーなの。どうかしら?」
租借してのみこんで、少しの沈黙のあと、甘ぇな、と答えた。
そうかしら?と梅雨は少し驚き顔で、でも先生は普段からあまり甘いものは食べないものね、と笑う。
うん。
甘いな、と言ったのは本当は味のことではなかった。
こんな外で、人目も憚らず、あーん、的なことをやってのけてしまう。
そんな自分の変化そのものが、甘いな、と思ってしまったのだった。
この年下の恋人に、随分と変えられてしまったものだ、と思わず苦笑がこぼれる。
でもそれは悪いものではない。
ひどく幸せな気持ちがあふれた、そんな微笑だった。
***
あっまーーーーーい!!相梅雨がほしかった…。